シドニー来てあっという間に時間が過ぎました。

メルボルンの時とは違う発見も多くて、目の前の霧が晴れるような感覚があります。

キャッシュレス化とECの発展は音楽業界だけでなくあらゆる産業構造を変えてます。

産業構造が変わるということはルールが変わるということです。「頑張ればきっと報われる」という妄言に囚われていると市場を見誤ります。頑張るのは当たり前で、頑張りどころを間違えてはならない。

最近感じるのは、YouTubeやGoogleそのものの進化です。昔よりも新しい価値、オリジナルコンテンツが高く評価されるような傾向を感じています。

これまでのYouTubeにおけるメジャーな戦略はカバー曲を大量にアップしていくというものでしたが、そういった目先の再生数よりも、そのチャンネルにおける一人の人間の滞在時間、要は「濃さ」のようなものが評価される仕組みになっているような気がします。

検索エンジンもそうだし、SNSの広告収入もそうですが、見えないところで確実に進化しています。ただ単にフォロワーが多ければ良いという時代から、より人間的な繋がりの質が評価される時代に変わってきている。

そして先数年で、海外送金も含めた形の個人間決済が可能になる。

仮想通貨の何がすごいかと言うと…そもそも昔はお金って存在してなくて、物々交換だったわけですよね。

しかし物々交換だと、価値に差が出る場合に埋め合わせるのが面倒なわけです。魚と医療技術を交換するのに、魚500匹とかで払われると、医者的には「そんなに食わねーよ!」となりますよね。そういった事情から決められた約束事、それが貨幣なわけです。

しかし貨幣は国によって違うわけで、国力によって貨幣価値に差が出ます。そこで生まれるのが為替取引(FX)です。

FXって何の略か知ってますか?Foreign Exchange、つまり外貨の交換です。FX=ギャンブルと捉える人もいますが、実は昔からある物々交換の一形態に過ぎないんですよね。要は貨幣の先物取引。

しかしグローバル化とキャッシュレス化が進んだ時、外貨の交換すら面倒になります。もういちいち計算するの面倒じゃね?ってことで登場するのが仮想通貨。

これまで交易する時には円とドルの交換をしなければなりませんでしたが、これからは「ビットコインで払っといてー」となるわけです。これは便利ですよね。

日常生活だとピンときませんが、例えば電力の輸出入とかになるとものすごい金額になるわけで、そういったものが仮想通貨で支払われるようになると、もうとてつもない市場規模です。

僕はなぜ、シドニーでこんな記事を書いてるのか?笑 というと…

あらゆる産業構造が変化する中で、頑張りどころを間違えちゃいけないなと強く感じたわけです。

上海、クアラルンプール、シドニー…そこには半歩先の未来があります。

そしてこれからはクアラルンプール、バンコクが世界の中心になっていくのではないかと思っています。

そんな中で、個人のミュージシャンが今よりもっと活躍する時代が必ず来る。でもそれは三歩くらい先の未来。僕の感覚では7〜8年くらいかかるのではないかと思います。では今すべきことは何か?というと…そんな時代のための準備です。

僕は芸能人になりたいわけではなく、芸術の世界で何か新しいものを残したい。そして色んな人とコミュニケーションを取りたい。

そのためにやるべきことは、良い曲を作り続けることであり、良いライブを続けること。発信し続けること。その環境を整えること。それ以上でもそれ以下でも無いです。

というわけで…まず日本に帰ります。今やるべきことはこれじゃない。ここじゃない。そう直観しました。

予想よりはるかに短い滞在でしたが(笑)、もう三ヶ月くらい経ってるような気さえします。来て本当に良かった。

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