夏なのでちょっとこわーい話をしましょうかね。怖い話好きですか?え、むり?まあそう言わずに…

以前福岡の旧大名小で痛ましい事件があったのを覚えているだろうか。とあるIT講師が包丁で刺されてしまったのである。動機はネット上での逆恨みということであった。なんともやりきれない事件である。その後犯人は逮捕されようだが、なんとその犯人は九州大学文学部卒であった。10歳くらい上のようだが僕の直系の先輩ということになる。そういうこともあり、同級生の間でちょっとした語り種となっていた。

それからしばらく経ち、以前所属していた事務所にある放送局から僕宛に電話があったらしい。

社長が対応したのだけど、「放送局から電話だから、出演依頼かと思ったんだけど…取材だったのよね。大名小の事件について、逆瀬川剛史さんにお話を伺いたいって言われて。」

え?僕に?どうやらネットで九州大学文学部の人を検索していたようだ。確かにその頃、プロフィールに出身大学を記載していた。でも年代も違うし…役に立たないと思うけどなぁ。

「九州大学文学部卒業ですよね?って言われて。確かにそうですけどって答えたら…犯人について聞かせてくれって。知ってるはずだと。」

いや、全然知らないんですけど…何、何?どうなってんの?

「いやー今卒業名簿を見ていて、確かに逆瀬川剛史さんと同じ学年なんですけど…九州大学文学部ですよね?って」

??

「そしたらね…あれ?って。年齢が違うんですね。でもおかしいなぁって。」

「確かにいるんですよ。その学年にも逆瀬川剛史さんが…」

ヒョオオオェェェ…ナニソレ…怖いんですけど!

知っての通り僕の名前はかなり珍しい。逆瀬川だけでも珍しいけど、剛史という漢字の組み合わせもかなり珍しい。なんたって史の字はうちの父親の名前から引っ張ってきてるんだから。そういう由来がないと起こり得ない名前のはずである。Facebookで検索すると、僕とどこかの漁師の方しか出てこない。彼は元気だろうか…いやともかく、ちょっとゾッとした。

こんな珍しい名前が10年前の九大文学部にいたなんて。いや、本当にいたのだろうか?もしかしたら本当に僕のことだったのではないか?だとしたら…いやよそう。この科学の時代にそんな不可解なことなどありはしない。ただなんとなく…この話を書いてる今、後ろで誰かに見られているような気がするのだ。そしてあなたの後ろにも…

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