世の中で最も不思議なことと言えば、同じギターを弾いても、みんな全然音が違う…ということで異論はないと思う。

そうなんである。爪も指先の皮膚もみんな同じタンパク質で出来ているのに、そんなに変わる?ってくらいみんな音が違う。まるで指紋のようである。鑑識に送ったら分かりそうだよね。「ムムッ、このギターの音は…犯人はオカピさんアナタです」オカピ「ぐぬぬ」みたいな。

これが本当に面白くて…前に西村歩さんのギターを弾かせてもらった時に感じたんだけど、彼のサウンドはあのギターによるものが大きいと思ってたんだよね。でも、彼のギターで僕が弾いても西村サウンドにはならない。で、彼が自分のギターを弾くと…あ、これだ、この音だよね西村さんはって感じになる。うーん面白いねぇ。機材じゃないんだな。

ギタリストあるあるに、お互いのギターを弾かせ合うというのがある。「ちょっと弾かせて〜」っていうあれね。そうして他のギタリストが自分のギターを弾いてる時、まるで自分の妻が飲み屋で隣席した知らない男と笑顔で話してる時のような複雑な気持ちになるのである。ききき君、そんな表情を見せるのかい?っていう。そんな時でも大きく構える心を持つのが真のギタリストなのである。

ところで今年はもしかしたらニューギターを買うかもしれません。このフルヤギター、あまりに酷使してきたのでちょっと休ませてあげたいところです。次もフルヤギターがいいなと思ってるけど、意外とヨーロッパ系のギターもいいかもしれない。世のギターキッズ達も、いつかは良いギターを買うのだぞ。50万円以上のアコギの世界を体験しなさい。そして果てしない沼へ…

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