ピアノにわりと本気で打ち込んでいた時に、なんとか爪を切った状態でもギターが弾けるように工夫していた。指頭奏法時代の幕開けである。
爪を短く切って、指のお肉だけで弾くのが指頭奏法である。アコギではブルースとかジャズとかカントリーのようなルーツミュージック系の人が多く採用している印象だ。
結論から言うと僕は指頭奏法が大好きだ!アコギの木の旨み成分がたっぷり味わえる素晴らしい奏法だと思う。最初は弾きづらいが慣れる。一度慣れるとかなりやみつきになる。音もいいし、速いフレーズが弾きやすい。爪の場合は弾こうと思ったタイミングと実際に弾き終わるタイミングにわずかなズレがあるけど、指の場合はほとんどない。脳とギターが直結したような気持ち良さがある。まさか自分が指頭奏法をこんなに気に入るとは思わなかった。
しかし難点がある。それまで作ってきた数々の曲のニュアンスが大きく変わってしまうのである。「リトルケイト」や「君を呼ぶ風」といったオリジナル曲が全く違う印象になってしまう。指頭奏法ありきで作った曲は全く問題ないのだけど、それまでの曲は逆に「爪ありき」で作っているので厳しい。
何人かの前で、実験的に指頭奏法で既存の曲を弾いてみせたけど、「あ…まあこれも…ありっちゃありかも…しれないですね(失笑)」といった反応であった。完全に目が泳いでいた。
めちゃくちゃ悩んだ結果、現在は爪を伸ばしている。やはりこれまで積み上げてきた曲たちがゴッソリ弾けなくなる(弾けるけど、ガラッと印象が変わる)のに耐えられなかった。しかし割り切って、指頭奏法だけでアルバムを作ったらそれはそれでいい線いくと思う。なので、まだスタイルが固まってない方には結構本気でおすすめな奏法である。手入れも楽だし。
指頭奏法の素晴らしいところは、ギターの材の違いが明確に出せることである。弦の鳴りよりボディの鳴りの方が強調されるので、そのギターの本来の音がすごくよく分かる。ああ、ギターの音って温かいなぁ…と思わせてくれるステキな奏法である。
ちなみに!指頭奏法はピックアップを選ぶ。マグネットピックアップだと音が出てこない。いや、マグネットピックアップも色んなものがあるので一概には言えないけど、少なくともサンライズではキツイと感じた。ライブで弾いて大変な失敗をした。特に岸部眞明さんとのライブでやらかした時は冷や汗が出た(岸部師匠その節は心あるアドバイスありがとうございました)。
インブリッジピエゾだとかなり弾きやすい。そういえば指頭奏法のミュージシャンは殆どがインブリッジピエゾを採用しているけど、そういうことなのかと後に深く感心した。指頭奏法でメイトン弾いたら完全にそういう系のプレイヤーの音がした。弾いてて気持ちよかったけど、僕のキャラではなかった…笑
指頭奏法のサンプルがなかったかなーと思って探したらあった!この動画は指頭奏法である。曲も指頭奏法で作ってるので馴染んでると思う。↓
というわけで僕の推しメンの指頭奏法についてでした。次回は生爪編!
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