ギターのマニアックな話題を増やしていきたいので、僕の爪のコーティング遍歴について述べてみよう。分かりやすいように①スカルプチャー編 ②ジェル編 ③指頭奏法編 ④生爪編 ⑤現状報告編 と分けていく。なかなか壮大な物語になりそうだ…

①スカルプチャー編

高校を卒業したら押尾コータローさんみたいに爪を固めて弾いてみたい!と思っていた少年T(仮)は早速卒業と同時にマニュキュアを買った。かわいそうにこの少年、マニュキアを塗りさえすればガチガチにコーティングされると思っていたのである。バカだなぁ。マニュキアの弱々しいコーティングは、1ストロークで無残にも砕け散った。

その後スカルプチャーの存在を知り、有名なネイルカンパニーのグラスネイルを含め様々なブランドのものを試す。当時はグラスネイル安かった…押尾さんのツアーグッズに入った頃くらいからかなり値上がりした。ちなみに僕は、ブランドの認知向上とともに価格を上げていくのは賛成である。新たな商品開発のためにも、儲かってもらわなきゃ困るのだから。

↑ネイルカンパニーのグラスネイルブラッシュオンボンダーとブラッシュオンスプレーアクティベーター。後者は硬化剤であり、時短のためにもこれは必須である。

スカルプチャーは厚さによってかなり音が変わる。最初は音が硬くなるのが嬉しかったのでかなり厚めに塗っていた。何かのインタビューで、押尾さんが「厚めに塗って、そこから削っていくといいですよ」と言っていたのもありそのようにしていた。

しかし今やるならこの方法には反対である。スカルプで伸ばすのではなく、伸びた自爪の上に薄く重ね塗りしていく方が自然な仕上がりになると思う。厚く塗るとヤスリがけが大変なのだよ…。あと、ヤスリがけをするほどスカルプチャーは剥がれやすくなる。振動を与えると剥がれやすくなるんだって(ネイリストさんに聞いた)。

スカルプチャーは音がかなり大きくなるので上手くなった気になる。しかしコントロールに気を付けないと、実は耳障りな高音が多く出てしまう。ギターはその構造上、お客さんが聴いてる音を聴くことが出来ない。弾き手はスピーカーの裏で音楽を聴いてるようなものである。本人には、意外とハイ成分が聴こえてないのである。

一度付けるとその音量感やハイ感から、それ無しでは「弾いてる気がしない」気持ちになってしまうスカルプチャー。ライブでラインを通して弾くとかなりうるさい音になることがあるので注意が必要である。もちろん使いこなせばあのキラキラサウンドをものにできる。今のところ僕は付けるつもりはないが、道具はあるので生徒さんで気になる方はご相談されたし。

厚みについてもう少し。スカルプチャーで厚みを出してしまうと、爪の表面が隣の弦に当たってしまうことがある。小さい音だし、あまり気にしない人も多いかもしれないけど、これ聴いてる側はかなり気になるので注意が必要である。そういう意味でも薄めに作る方が好きである。

ところで、爪が硬い素材で覆われるとピッキングが抜きにくくなる。弦に触ってからリリースするまでにタイムラグが生じるようになるのである。削り方も工夫していたのでそんなことないと思っていたのだけど、ある時生爪で弾いたら、それまでより楽にリズミカルに弾けて驚いた。19歳〜29歳くらいまでスカルプチャーしていたので気付かなかった。

以上、スカルプチャーに関する考察である。全て実体験に基づいた意見であることを強調しておきたい。簡単に大きな音が手に入る反面、扱いが難しいのがスカルプチャー。ライブの一曲目でコーティングが飛ぶこともあり、色々と面倒である。が、岸部眞明さんや田中彬博さんのようにブライトで美しいプレイを魅せる人もいる。爪ケア大変だろうなぁ。ちなみに昔、香港・韓国で田中さんとツアーした時、彼は「生爪+サムピック」を実験していた。全然サムピック似合ってなかった。笑 香港のライブの後にやはり演奏しづらかったのか、韓国に着いて一部の爪だけスカルプチャーを付けていた(それでもサムピックは付けてたかな)。その時のプレイも素晴らしかったが、やはりその後全てスカルプチャーに戻したようだ。その後僕の方が生爪にするなんて、その時は想像もしてなかったなぁ。人生分からないもんだぞなもし。

この動画はスカルプチャーで弾いている。やっぱりパキッとしたサウンドであるな。↓

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